Working Report

ギターリペア、
チューンナップに関する
相談や作業の記録…
ういてるぜ〜
お久しぶりです今回はまたまたグレーベン FX ホワイトレディーです。



12フレットジョイント、メイプルボディーの木目の美しいギターです。

今回はチューンナップのご相談だったのですが、ブリッジ周囲の浮き、指板下部とボディの隙間が気になると言うことで総合的に診断。


指板の下に隙間があることが分かります。


ブリッジ周囲にも隙間があり、そこにボンドが充填されています。

お客さまとご相談の上、思い切って悪いところを全て見直しましょうと言うことでネックリセット、ブリッジののリセットを含めたトータルチューンナップとなりました。

先ずは問題点を改善するためボディとネック、ブリッジを切り離します。



今回はピックガードの交換もご希望と言うことで全部を切り離したところです。





元々リセット痕がありましたのでネックを外したところ、恐らく過去のリペアの中で行われたと思われますが、厚いボール紙のシムが挿入されていました。

シムとして紙を使用する事自体は問題ないのですが、大きな隙間のあるところに紙のシムを入れてしまうと、破断してしまう恐れがあります。
今回も破断が原因ときちんと指板を圧着できていなかったことでネックアングルが起きた状態でリセットされていました。

ブリッジの方も浮きが生じた際に隙間に瞬間接着剤をたっぷりと充填されていました。



写真は軽くクリーニングを始めたところで撮りましたので中央部分はきれいですが、周囲はびっちりと瞬間接着剤で囲われていますので、アセトンを塗布しながら接着剤を溶かし拭き取ります。

ナックアングルを確認しながらジョイント部分にネックと同じメイプル材のシムを接着し再成形
きちきちの状態に仕上げます。



きれいに密着できました。
写真ではバインディングの痩せが少しありますのでホンの少し浮いて見えますが、指板は完全に密着状態となりました。

アングルも良い状態になりました。



ブリッジも底面の平面とボディの修正を行い再接着。

ピックガードはお持ち込みのトーティスを加工し取り付けを行い、ナット、サドルの交換を経て
チューンナップも完了です。





ナット・サドルはグレーベンの中域の太さをきれいに出せるようにしっかりとした接触面を出しつつテンション感が感じられるように調整。

各弦から指に伝わるテンションバランスと音色バランスを調整しました。

ギターの持つ特性が旨く引き出せたチューンナップが出来たと思います。

ハイポジションも楽に楽しく演奏できるギターになったかと思います。

生まれ変わったギターで演奏を楽しんでくださいね!







| リペア・カスタマイズ編 | 18:55 | comments(0) | trackbacks(0) |
ぐれえべ〜ん
お久しぶり、押尾仕様のグレーベンです!

今回のご主人様も押尾ファンと言うことで、ピックアップの取り付けです!

既にPM-200efをご使用なのでオリジナルコンタクトピックアップに定番のサンライズの組み合わせでのセットアップです。



お預かりして各部をチェックしていくと、ナットやサドルの形状が少しピーキーでキンキンとした部分が強調されています。

サドルは典型的な点接点で倍音が出すぎていますので、ピックアップ装着にあたって出すぎる倍音を押さえる意味とプレーン弦のメロディラインを太く明確にするため、サドルは再製作し、ナットも弦の接地面を修正しシェイプ変更を行いました。





さらに一点気になる部分が・・・・・



この写真はお預かりした直後のものですが、ギターはドレッドノート・・・・・
しかしピックガードのバランスがいまいち、そう小さいのです。
頼みにギターなどに使用するサイズのテンプレートを当ててみると、殆ど同じ大きさ、押尾Dと言うラベルなのでピックガードの交換をご提案、適正サイズでの再製作を行いました。
これはオリジナルと同じトーティスの少し柄の大きめなボールドタイプを採用、加工取り付けを行いました。

見た目のバランスも良くなり押尾Dらしくなりました。

ピックアップの方はこれもオーダーの多いキャノンプレートオプションでまとめ、正に押尾サウンドを楽しんでいただけるギターに仕上がりました。

楽しんで下さいね!
| リペア・カスタマイズ編 | 22:40 | comments(0) | trackbacks(0) |
ギターは生き物!
だんだん寒くなってきましたね!
季節の変わり目風邪、インフルエンザには十分ご注意下さいね〜

さて皆さんギター弾いていますか?

さて今日は雑学編、ギターは生き物と題しました。

なぜこの様なテーマかというと、最近お問い合せのトップ3に入るお問い合せで、ネックやボディの動きに関するご質問が大変多く、自分のギターの状態をもの凄く心配してしまう事がとても多い様子がうかがえます。


最も多いのが弦高に関する質問で、調整してもらったときよりも弦高が上がってしまって弾けたものではありません何とかしてください!

またボディが膨らんできましたこんな事になるなんてこのギターはハズレなのでしょうか?

何で調整したのに状態が変わるんだ? 高い金払ったのに冗談じゃない、金返せ!
と言うものまで。

様々なご質問やご意見お叱りをいただきます。

しかしギターは木材を使用して制作されている楽器ですので、ご使用の環境や保管方法、使用方法などで様々な動きを生じます。
と言うよりそれが当たり前なのです。

人間と同じく湿度や気温、テンションなどによりご機嫌の良いときも悪いときもあります。
最も困るのはいつもスケール(物差し)片手に弦高をチェックしコンマ数ミリの違いを極端に捕らえてしまう方が増えてきていると言うことです。

確かに数字的なものは基準としての指針になりますので数値で表すこと自体悪いことではありません。

しかし数字に躍らされて2.5の弦高が2.8mmないし3.0mmになったらまるで使い物にならないかのごとく大騒ぎしてしまう事(お客さま)が多くなってきました。

一般的に弦が張ってある状態で湿度、気温が上がってくるとボディトップ全体が浮き上がり弦高が上がる方向に動きます。
逆に冬場やエアコンなどの暖房機器の使用による著しい湿度の低下の際はボディトップが落ち弦高が下がって来るようになります。

この時に低めの弦高に設定されているギターの場合ほんの少しの変化でも大きく感じてしまうなどの弊害を強く感じてしまうことで、ギターに異常が起きてしまったと考えてしまうようです。

もちろん動きの出にくいギターも存在しますが大小はあれ同様の動きが発生することに違いはありません。

ギターの調子はその状態を表すバロメーターでもありますが、その変化に余り大きく反応してしまうのは精神衛生上好ましくなく演奏が出来なくなってしまうほど気になるのもどうだろうと感じてしまうこともあります。

またギターによってはネックがしなやかでチューニングを変えると反りの状態が大きく変化する楽器もあります。
代表的なものではグレーベンなどがそうですね。

グレーベンなどは多くの場合レギュラーチューニングの時にネックが真っ直ぐなる様に調整を行うとオープンチューニングの際に著しく弦高が下がるようになってしまうネックが多いです。
でもこれは作りがそうなっていると言うことで不良品でも何でもありません。

この場合は特に良く使うチューニングの際に適正になるように調整をおこなう事で前後のチューニングでの弦高を許容範囲に収めていくように調整をします。

例えばDADGADを中心に6弦を2.5mm程度にしたとするとレギュラーチューニングの場合は約2.8〜3mmに、AやCと言ったチューニングの際は逆に2.2mm位と低めになります。

これはしなやかな場合の例ですが、全てのチューニングで全て同じ弦高でなくてはならないというのはとても難しく個体差もありますので絶対的には出来ないことでもあるのです。

また気候による動きはどうしても自然に発生してしまうことで、すぐにサドルなどを削ってしまうと、これから向かう冬場のボディの状態で弦高が不足してしまうと言うことになりかねません。

アンフィニでは弦高の変化が有った場合は弄るよりもまずコンディショニングを行う事をお勧めしています。

これは時間はかかりますがお金はかかりませんし自分のギターの状態をより知っていただくにはとても重要なことと考えています。

動きの違いにより二つの方法があります。

まず夏場の高湿度の場合のボディトップの膨らみによる弦高変化(弦高が上がった場合)です。

この場合はボディ内部から浸入した湿気によりボディトップが膨らみブリッジ周辺が盛り上がることで弦高が上がってきます。

こういった場合は弦を一旦緩めエアコンなどがあるお部屋が有ればベストですが少し低めの湿度の調整をしたお部屋の中でギターハンガーにぶら下げた状態で数日ギター本体の湿度を下げて上げることでほとんどの場合自然にギターが自分で膨らみを押さえ元の状態に戻ろうとします。
要はコンディションを元に戻して上げるだけです。

では冬場の乾燥ではどうでしょう、逆の方法で加湿器などを上手く使用し乾燥のしすぎを防いであげることで、ギターは自分で元に戻ろうとしてくれますので、むやみな調整は不要と言えます。

同じ理由でアンフィニに入庫された楽器はまず診断に辺りコンディショニングの作業を行い診断に入ります。
力業で行う修正はコンディショニングが終わりそれでも狂いが収まらないという場合に誤差を少なくしてから行います。

そうすることで多くの場合で修正範囲を小さくし楽器への負担を少なくする事が出来ます。

また指板については無頓着な方も多く指板が乾燥しきっていて大きく縮んで締まっている状態でネックの純ゾリを併発してしまっている事が多く見受けられます。

こういった場合の殆どで共通なのは殆どの楽器でトラスロッドが締め込まれているにもかかわらず、ロッドの調整が利かなくなってしまっていると言うことです。

指板の縮みはかなり強力でロッドの力以上にネックを動かしてしまう事があります、そう言ったネックはロッドを完全に緩めた状態でもかなり強い純ゾリ状態を保ってしまっています。

こういった場合はもうロッドでは調整が利かなくなっていますが、ここで慌てないで指板を本来気が持っている油分、水分に戻してあげることで、完全とは言えないまでもかなりの確率で、ネックの状態を戻して上げることが出来ます。

行う事はとても簡単です、弦を取り外し、トラスロッドを緩めた状態で指板の汚れを取り除き浸透性の良い柔らかいオイルを塗布ししっかりと染み込ませていきます。

この作業を繰り返してオイルを吸い込まなくなったら、今度は余ったオイルを丁寧に拭き取っていきます。
この時指板は自分がいらないと判断したオイルをどんどん吐き出していきますので、何度も何度も繰り返し丁寧に拭き取っていきます、この間指板は本来の油分に戻ると同時に膨らみ膨張していきます。

すると強い純ゾリもかなり自然に戻って来ますので、その状態によりトラスロッドを閉め込む余白が生まれてきますのでまたロッドが利くようになることも多いのです。

オイルを沢山塗布するとべたべたになってしまうのでは? と言う心配もあるかもしれません。
しかし元々持っていた油分に戻すだけのお話しなので極端なことさえしなければ問題はありません。

何事も極端はいけませんので、少しネックが動いたからと行って都度大きくロッドを回してしまうことはお勧めできません。

楽器はある程度の環境でもラフに使える面と、デリケートな面を持っています。
何よりも木は生きています、少しの変化も見逃さないことはとても良いことですが、少しの動きを吸収できる演奏技術を身につけていくことも楽器を常によいサウンドで奏でるためには必要と思います。

秋の夜長、すこし物差しを少し置いて、じっくりと演奏を楽しみませんか?



| 雑学編 | 00:59 | comments(0) | trackbacks(0) |
デパペペ〜


今回は、少し前にオリジナルピックアップを取り付けたギターです。

今回はこれまで使用していた、NEO-Dからサンライズへの感想というご依頼です。


それに合わせて、このギターはデパペペコンテストで優勝されたお客さまで、ご褒美としてプロのレコーディングスタジオでのレコーディング体験という貴重な体験をされた際、デパペペからサインをいただいたと言うことですが、弾いているうちに肘のこすれでだんだんサインが薄くなって縞言ったとのことで何とかそれを守りたいというご希望です。

アンフィニでは結構こういったご依頼も多く、コーティング作業を行っています。
今回もサインの上からうす〜く1枚塗装を吹きサインが消えないようにコーティングを行いました。

サインはこんな感じですね



肘の所が薄くなってしまいました。

ただ幾ら店主でもサインはなぞれ無いので、薄くなった部分はそのまま、サインペンが消えないよう塗装の下地をクリーニングし、うす〜くうす〜くコーティングを行いました。



薄いでしょ!
本の塗装の目痩せの感じも壊さないよう極薄で仕上げました。
本体の鳴りも出来るだけ壊さないようにしましたので影響は最小限と言えます。

戻ったギターは他のメンバーのギターとのバランスもばっちりでますます楽しさが増えたと言うことで、これからもかわいがってあげて下さいね!

| リペア・カスタマイズ編 | 23:19 | comments(1) | trackbacks(0) |
お客さま〜
今回のお客さまは、知っている方も多い、美しい歌声で女性ファンの多い池田聡様



アンフィニでは池田市の多くのギターを手がけさせていただき、その殆どにオリジナルピックアップを採用していただいています。

今回はK・YAIRI製のガットギターへのピックアップ取り付けと言うことで、コンタクトピエゾのみのとりつけです。

コンパクトなボディのガットギターですが十分な低域も出ており、ピックアップの制作もそれほど苦労せずに制作できました。

サウンドの方も徐々にボリュームを上げても違和感が無くそのままボリュームが大きくなるという感じに上手く仕上がったかと思います。

工房までお越しいただき、最後にストラップピンを希望の場所に取り付けてのお渡しとなりました。

全国忙しくライブ会場を駆け回っている池田さんですが、歌声の美しさを上手くサポートできる素晴らしいギターになったと思います。


| リペア・カスタマイズ編 | 23:05 | comments(0) | trackbacks(0) |
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